アップデート : 2022-06-10
2022年5月13日に放送されたKBS「ミュージックバンク」で、物議を醸している操作順位。100万枚以上の売上を記録したイムヨンウンが2位になり、LE SSERAFIMが1位に輝いたことで大きな騒動に発展しました。今回は物議を呼んでいる内容と過去の順位操作疑惑、加点方法などについてご紹介します。
今、韓国で大きな問題となっているKBS「ミュージックバンク」での順位操作疑惑。
問題があったのは5月13日の1位発表で、この日はトロット歌手のイムヨンウンと5月にデビューしたばかりのLE SSERAFIMが1位候補に上がりました。
イムヨンウンはトロット界でダントツの人気を誇っている国民的歌手であり、今回のアルバムも110万枚以上を売り上げミリオンセラーを達成。
そのため、音楽番組で1位を取るのは確実と言われていました。
しかし、なぜか「放送回数点数」が「0点」になっており結果は2位に。
その一方で、1位に輝いたLE SSERAFIMはキムガラムのいじめ疑惑で炎上している真っ最中でした。
またLE SSERAFIMは翌日の「音楽中心」では1位候補にも上がっていなかったにも関わらず、なぜかミュージックバンクで1位を獲得。
翌日の「音楽中心」で1位になったのはイムヨンウンでしたが、ミュージックバンクでの加点方法を巡って視聴者から批判の声が殺到。
その結果、視聴者やイムヨンウンのファンたちは1位選定基準要素の一つである「放送回数点」に対する明確な説明を要求しました。
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KBS「ミュージックバンク」は独自の加点方法である「Kチャート」を採用しています。
Kチャートはデジタル音源スコア(60%)、アルバムのフィジカル売上スコア(5%)、テレビ・ラジオ番組での放送回数スコア(20%)、視聴者の評価スコア(10%)、SNSの評価スコア(5%)の点数を合計して、1位から50位までの順位を発表。
その中で、もっとも多くの割合を占めているのはデジタル音源スコアで、韓国内の5大音源配信サイト(melon、Bugs、genie、VIBE、FLO)のデータを基に反映されます。
なおアルバムのフィジカル売上スコアの対象となるのは、2022年2月25日集計分よりガオンチャートのみとなります。
5つの項目に分けられているミュージックバンクの「Kチャート」。
その中で、今回物議を醸しているのが「放送回数点(スコア)」です。
放送回数点はKBSのニュース放送を除いた残りのテレビ放送回数とラジオ放送回数、デジタル放送回数を合算して点数化。
なおラジオの放送回数に関しては、KBSラジオ全チャンネルを対象とするのではなく、KBS 2FMの7番組を対象としており、その他の番組は集計対象になりません。
ちなみに「ミュージックバンク」は韓国の音楽番組の中で、ファン投票がない唯一の音楽放送。
そのため、全ての順位は公正なデータから点数化されたスコアによって決定されるという特徴があります。
新しいアルバムでミリオンセラーを記録したイムヨンウン。
それだけ売れているということは、KBSでも多くの放送回数があったはずです。
しかし、5月13日放送分ではイムヨンウンの放送回数点が「0点」に…。
これに関して、ミュージックバンク側は「今回の集計期間は2022年5月2日から5月8日」とした上で「この期間、集計対象となるKBSテレビ、ラジオ、デジタルコンテンツでイムヨンウンさんの曲は放送されなかった」と説明しました。
また「『KBS公営メディア研究所』でKBS国民パネル17,609人を対象に実施した『大衆歌謡選好度』調査でも、当該曲は回答率0%の結果が出た」と弁明。
その結果「個別曲単位で集計する『ミュージックバンク』では、当該曲で点数をもらえなかったものと分析する」と答えました。
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KBS「ミュージックバンク」で、順位議論が起こったのは今回が初めてではありません。
2017年、LABOUMに買い占め疑惑が浮上しました。
当時、一位候補に上がっていたのはIUとLABOUM。
IUは音源スコア3816点、LABOUMは音源スコア166点でしたが、放送スコアとアルバムの売上スコア、そして放送回数で逆転。
その結果、LABOUMが1位に輝きました。
しかし、アルバムの音源スコアでは初週売上が900枚だったにも関わらず、この週は28,000万を販売していたことが判明。
あまりにも売上が上昇しているため「戦略的にアルバム販売量を操作し、1位を狙ったのでは?」という議論が浮上しました。
結局、買い占めはなかったことが明らかになりましたが、やはりグループの印象は下がってしまったようです。
また元X1キムウソクにも順位議論が巻き起こりました。
キムウソクと少女時代テヨンは3月18日、KBS「ミュージックバンク」の1位候補に上がりました。
キムウソクはデジタル音源スコア、アルバムのフィジカル売上スコア、テレ視聴者の評価スコア、SNSの評価スコアにおいてテヨンの点数を圧倒的に下回りましたが、放送回数スコアだけが異常に高く1位を獲得。
この時、テヨンの放送回数スコアは13、一方キムウソクの放送回数スコアは4948と集計されています。
この集計には特に問題がなかったようですが、ほとんどの項目でテヨンの得点を下回っているにも関わらず、結果的に1位になったことに疑問を感じる視聴者も。
特にキムウソクのデジタル音源スコア5点というのは、実はミュージックバンク史上で過去最低の点数。
言い方を変えれば全く売れていないにも関わらず、放送回数スコアだけで1位に輝いたため、テヨンのファンからは失笑が起こってしまったほどだったそうです。
さらにアンコールで披露したキムウソクの歌唱力の酷さも、この議論を加速させる理由となりました。
今回の点数操作疑惑に対し「点数算定の公正性確保のため、各種外部専門機関のデータを活用して点数を集計し、順位を決めていることをお知らせする」としているミュージックバンク側。
また「制作陣は順位結果を確定する前に、データを再確認するなど正確性を高めるために努力している」としていますが、やはり今回の順位は納得いかない点が多い様子。
その結果、視聴者が「国民申聞鼓」(韓国政府の苦情受付ページ)を通じてミュージックバンクの点数集計方式に関する告発状を提出。
これを受け、5月28日にソウル永登浦警察署は捜査に着手したということです。
KBS「ミュージックバンク」で物議を呼んでいる内容と過去の順位操作疑惑、加点方法などについてご紹介しました。
「音楽番組の順位問題で警察まで出てくるの!?」と感じたK-POPファンの方も多かったのではないでしょうか?
その一方で、K-POP界では音楽番組の順位はグループの名誉でもあり、一生記録として残る大切なもの。
ここには「推しを1位にするため、全力で応援する」という韓国の国民性も現れていますね。
今後、警察の捜査によってどのような結果が出るのか引き続きチェックしていきましょう!
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