アップデート : 2022-11-11
日本と同様に、毎日のように暗い事件や事故のニュースが流れている韓国。2022年は韓国だけでなく日本や世界に衝撃を与えた事件や事故が多くありました。今回は2022年に韓国を揺るがせた事件や事故をまとめてご紹介します。
チョドゥスンとは、韓国史上最も残酷な児童性犯罪事件を起こした人物。
2008年12月、京畿道安山市で当時8歳だった女児がチョドゥスンに誘拐され、性的暴行を受けました。
その結果、女児は性行為や暴行によって肛門と膣の80%を失い身体障害者に…。
チョドゥスンは史上最も悪名高い犯罪者となり、この事件をモチーフに作られたのが映画「ソウォン」でした。
そして2022年、すでに2020年に出所していたチョドゥスンに暴行を加えたとした20代の男性が逮捕。
チョドゥスンの自宅に押し入り、鈍器で頭部を殴ったとして逮捕されました。
裁判では住居侵入の疑いなどでこの男性に懲役1年3カ月の判決が下っていますが、当時男性は精神疾患で心身微弱状態にあったとし、その他の事件に比べ減刑。
さらに被害者となったチョドゥスンも、すでにこの男性からの謝罪を受け入れたとしています。
日本のバラエティー番組「ワールド極限ミステリー」でも再現VTRと共に紹介され、注目を集めた加平渓谷殺人事件。
事件が発生したのは2019年の6月13日、京畿道加平にある渓谷でイウンへの夫であったユン氏が飛び込みをして亡くなりました。
当時、その場には妻のイウンへと妻の浮気相手であったチョヒョンスがおり、二人はユン氏に飛び込みを強要。
その様子を笑いながら携帯で撮影し、ユン氏の助けを無視して死亡させた疑いです。
二人は警察からの聴取の後、行方をくらまし全国に指名手配。
ユン氏には8億ウォン(約8000万円)の生命保険がかけられていたことも分かっています。
そして逃亡を続けていた二人は2022年4月16日に逮捕され、10月27日にイウンへへ無期懲役、チョヒョンスに懲役30年が宣告されました。
今年韓国全土に衝撃を与えた保険金狙いの「加平渓谷殺人事件」…。韓国では度々保険金目当ての殺人事件が起きますが、あまりにも悪質で計画的な内容に、韓国中から注目が集まっています。今回はその事件を筆頭に、今まで韓国で起きた保険金狙いの凶悪的な殺人事件をご紹介します。
カエル少年事件は1991年3月26日、大邱に住んでいた5人の小学生が失踪した事件。
2002年に白骨化した死体が発見されるまで、全く操作の糸口がつかめず“韓国三大未解決事件”と言われていました。
その後も捜査に進展がないまま2006年3月25日に時効が成立していますが、2022年6月に「私はカエル少年事件の凶器を知っている」という文章がオンラインコミュニティサイトに投稿。
投稿者は頭蓋骨の損傷跡から凶器を推測し、幻覚物質によって中毒になっていた何者かにより偶然殺されたのでは?と主張しました。
なお、時効は成立しているものの2019年からは警察が再捜査に突入し、現在も捜査が続けられています。
関連情報:
2022年8月8日、ソウル首都圏では80年ぶりとなる大雨を記録。
特に被害が大きかったのは江南エリアで、多くの建物で停電が発生し、主要道路は浸水。
地下鉄構内や線路だけでなく、COEXモールなどの商業施設も浸水が発生しました。
この大雨の影響で交通機関が大きく乱れ、ソウルでは交通事故も多発。
近年、韓国では大雨の被害が深刻ですが、ソウル市内でこれだけの被害があったのは珍しいようです。
関連情報:
2022年9月14日、ソウル交通公社職員のA容疑者は同日午後8時56分頃、新堂駅で巡回業務をしていた女性Bさんが女子トイレに入ったことを確認し、凶器でBさんを殺害。
Bさんはトイレの非常ベルを押して通報しましたが、その後病院で亡くなりました。
二人は2018年に、共にソウル交通公社に入社しているものの一緒に勤務をしたことはないことが判明。
しかし、2019年からA容疑者によるストーカー行為が始まり、これまで300回以上電話をかけたりメールを送りつけていたということです。
すでに2021年10月、A容疑者はBさんに対する性暴力処罰法違反で逮捕されていますが、当時裁判所は「住居が一定で証拠隠滅および逃走の恐れがない」と拘束をしていなかったことが明らかに。
事件の翌日には裁判所でストーキング処罰法違反の公判が開かれる予定でしたが、Bさんは帰らぬ人になってしまいました。
日本でも数年前から問題視されているストーカーですが、近年韓国でもストーカーから発展した殺人事件が多く、韓国国民から注目されている問題の1つとなっています。今回は、韓国で起きたストーカー殺人事件と共に、韓国のストーカー規制法についても解説していきます。
2022年10月15日、パリバゲットやサーティワンアイスクリーム、カフェパスクッチなどで有名な大手SPCの系列会社であるSPL工場で、23歳の女性が死亡しました。
パン職人になることを夢みていたこの女性ですが、工場で勤務中にサンドイッチソースを作る撹拌機にエプロンが巻き込まれる事故が発生。
なんとこの撹拌機には蓋を開けると機械が自動的に止まる自動防護装置が付いていませんでした。
警察による現場検証などが行われている中、なんと工場では事故があった機械のすぐそばで翌日からパンの製造を再開。
その日の従業員の中には、女性が機械に巻き込まれている場面を目撃してしまった方もいたため「罪悪感やトラウマに対する配慮がない」と批判を受けました。
さらにSPCは葬儀に弔問に訪れた方への返礼品(日本の会葬御礼)として、パリバゲットのパン2箱分を斎場へ送付し、非難の声が殺到。
あまりに無神経すぎるSPCに激怒した国民は、現在もなお系列店の不買運動を続けています。
この死亡事故を受けSPCの会長は謝罪を行いましたが、その2日後に再び事故が発生。
城南市の工場で勤務していた40代の男性が機械に指を挟まれ、右手人差し指を切断しました。
その後、工場側は負傷を知りながらすぐに病院に連れて行かず、会社内で手当てをしていたことが判明。
病院に連れて行かなかった理由は「正社員ではないから」とし、過去5年間に計15回の類似事故が発生していたことも明らかになっています。
2022年10月29日夜10時頃、ソウル梨泰院にあるハミルトンホテル脇の小さな路地で大規模な圧死事故(雑踏事故)が発生しました。
当時、梨泰院にはハロウィンの仮装などを楽しむ市民が多く集まっていたと言われ、18.24m²という狭い空間に300人余りが集まり身動きもできない状況に。
現場では「押さないで」「もっと前へ行って」「後ろに下がって」という声が行き交い、前方では顔色が悪くなる方や嘔吐をする方が発生。
その後、坂の上から次々と人が折り重なるように倒れ、下敷きとなった156人が死亡、その他198名が負傷しました。
亡くなった方の多くは立ったままの圧死状態だったと伝えられ、現場では懸命に心肺蘇生をする方の姿も…。
犠牲者の中には日本人女性2人も含まれており、日本人にも大きな衝撃を与えました。
関連情報:
2022年10月26日、韓国東部・奉化の亜鉛鉱山で坑道が崩壊し、当時現場で作業していた7人のうち50代と60代の男性作業員二人が生き埋めになりました。
二人は地下190メートル地点に閉じ込められた状態でしたが、事故から9日ぶりに無事生還!
作業員たちが閉じ込められていた場所は20坪ほどの広さがあり、所持品のインスタントコーヒースティック30袋と水10リットルを少しずつ摂取していたと説明。
また現場にあったビニールや木材でテントを作り、救助を待っていたということです。
「一人ではなく、二人だったからお互いに支え合いながら救助を待つことができた」と明かした作業員に健康上の大きな問題はなく、病院でも同じ部屋で治療を受けているとのこと。
なお、この鉱山では今年8月にも崩壊事故が起きていました。