アップデート : 2020-02-28
韓国では、以前から日本映画がリメイクされてきました。しかし大ヒットにつながるものは少なかったのです。しかし2016年の『鍵泥棒のメソッド』(2012)を原案にした『LUCK-KEY/ラッキ』が大ヒット。また多くの日本映画やドラマがリメイクされ出しました。今回はおすすめの韓国映画12選をご紹介します。
近頃、日本の映画やドラマが韓国でリメイクされ大ヒット映画になっています。
なぜ昔は流行しなかったリメイク作品が今になってヒットしだしたのでしょうか?
それは、日韓両国の映画の質が向上し、リメイク作の表現方法も工夫され技巧的になってきたからです。
リメイクの基本は、原作のストーリーを活かしながら、視聴者の関心が向くようにローカライズしていくこと。
韓国では、リメイク作品への挑戦が今も続いています。
【基本情報】
<日本版>『世界の中心で、愛を叫ぶ』
▪公開年:2004年
▪監督:行定勲
▪メインキャスト:
松本朔太郎役 大沢たかお
藤村律子役 柴咲コウ
広瀬亜紀役 長澤まさみ
重蔵役 山崎努
<韓国版>『波浪注意報(파랑주의보)』
▪公開年:2005年
▪監督:チョン・ユンス
▪メインキャスト:
キム・スホ役 チャ・テヒョン
ペ・スウン役 ソン・へギョ
キム・マングム役 イ・スンジェ
<トピック>
片山恭一の青春恋愛小説「世界の中心で、愛を叫ぶ」の映画化。
日本での通称は「セカチュー」。
<日本版>
律子(柴咲コウ)との結婚に対して、なかなか踏み出せない朔太郎(大沢たかお)。
そんな時に、婚約者の律子が書き置きを残して突如失踪してしまうのでした。
律子の行き先が自分の故郷である四国であることを知った朔太郎。
律子を追いかけて久しぶりに四国へ向かいます。
朔太郎にとって故郷の地は、初恋の相手アキ(長澤まさみ)との思い出が詰まっている場所だったのです。
<韓国版>
キム・スホ(チャ・テヒョン)は、勉強も運動もほどほどの普通の高校男子。
そんなスホが美人で男子生徒憧れのペ・スウン(ソン・ヘギョ)から愛の告白をうけるのでした。
はじめは本当かどうか疑うスホですが、次第に2人はお互いを大切に思うようになります。
仲間と一緒に行くはずだった島への旅行に2人きりで出かけることになったスホとスウン。
そこで幸せな時間を過ごすうちに、スホにとってスウンはとても大切な存在になっていきます。
しかし突然スウンが倒れてしまいます。
<メモ>
ソン・ヘギョの映画デビュー作です。
祖父の仕事が、日本は写真館で韓国は葬儀屋。
観客動員数32万人という成績で、失敗に終わったと言われています。
【基本情報】
<日本版>『フライ,ダディ,フライ』
▪公開年:2005年
▪監督:城島出
▪メインキャスト:
石原勇輔役 須藤元気
鈴木遥役 星井七瀬
<韓国版>『フライ・ダディ(플라이대디)』
▪公開年:2006年
▪監督:チェ・ジョンテ
▪メインキャスト:
コ・スンソク役 イ・ジュンギ
チャン・ガピル役 イ・ムンシク
オ・セジュン役 ナム・ヒョンジュン
<トピック>
原作は、2003年2月に講談社より発行された金城一紀によるベストセラー小説。
【ストーリー】
<日本版>
家族に恵まれ幸せな生活を送るサラリーマンの鈴木(堤真一)。
ある日愛娘の遥(星井七瀬)がカラオケ店でボクシングの高校チャンピオン石原(須藤元気)に殴られて入院し、それ以来心を閉ざしてしまいます。
鈴木は娘の敵討ちに乗り込んだ高校で、パク・スンシン(岡田准一)に殴られますが、実は高校を間違っていたことが判明。
鈴木の話を聞いたスンシンや仲間たちは、鈴木を鍛えて石原を倒す計画を立てたのでした
<韓国版>
娘を傷つけた高校生ボクシングチャンピオンに復讐しようと刃物を持って高校へ乗り込んでいった中年サラリーマンのガピル(イ・ムンシク)。
ところが、ケンカの達人スンソク(イ・ジュンギ)に取り押さえられてしまいます。
愛する娘のために強くなりたいガピルは、スンソクに弟子入り。
過酷なトレーニングに励むうちに、友情が芽生えるふたりの物語です。
<メモ>
「王の男」で人気が出たイ・ジュンギの映画。
父親役のイ・ムンシクは撮影前に15キロ体重を増加して、撮影中にぜい肉を筋肉に変えた話題作です。
【基本情報】
<日本版>ドラマ『きみはペット』
▪公開年:2003年4月16日~6月18日
▪プロデューサー:鈴木早苗、濱田明子
▪メインキャスト:
厳谷スミレ役 小雪
モモ/合田武志役 松本潤
蓮實滋人役 田辺誠一
白妙ユリ役 鈴木紗理奈
<韓国版>映画『きみはペット(너는펫)』
▪公開年:2011年
▪監督:キム・ビョンゴン
▪メインキャスト:
チ・ウニ役 キム・ハヌル
カン・イノ役 チャン・グンソク
チャ・ウソン役 リュ・テジュン
イ・ヨンウン役 チョン・ユミ
<トピック>
原作は、小川彌生による日本のベストセラーコミック「君はペット」。
【ストーリー】
<日本版>
恋愛に慣れていないキャリアウーマンのスミレ(小雪)の恋心を描いたドラマ。
東大卒でエリート社員のスミレは、恋人にフラれてしまいます。
さらに、職場で嫌味な上司をなぐりつけて、ものの見事に左遷。
そんな傷ついたスミレがマンションの前で段ボール箱に入った武志(松本潤)と出会います。
傷だらけの武志を拾ったスミレは、彼をモモと名付けてペットとして飼うことになるのでした。
<韓国版>
キャリアウーマンのチ・ウニ(キム・ハヌル)は出版社の編集者として働いていました。
今まで挫折と言う言葉と無縁だった彼女ですが、恋人に振られ、さらには職場も左遷され、人生初の最悪の事態に陥ります。
ウニの前に現れたのは、ペット志望のイケメン男子カン・イノ(チャン・グンソク)。
イノはウニに「ペットとして同居したい」と言い出したのです。
最初はあきれていたウニですが、次第にイノとの心の距離を縮めていくのでした。
<メモ>
日本で上映されて大人気となった韓国映画「きみはペット」。
チャン・グンソクが若きミュージカルダンサー役で出演。
日本にモモ旋風を巻き起こした映画です。
【基本情報】
<日本版>ドラマ『火車』
▪公開年:2011年11月5日21:00〜23:11
▪監督:橋本一
▪メインキャスト:
本間俊介役 上川隆也
新城喬子役 佐々木希
関根彰子役 田畑智子
碇貞夫役 寺脇康文
<韓国版>『火車(화차)』
▪公開年:2012年
▪監督:ピョン・ヨンジュ
▪メインキャスト:
ムンホ役 イ・ソンギュン
ソニョン役 キム・ミニ
ジョングン役 チョ・ソンハ
<トピック>
山本周五郎賞を受賞した宮部みゆきのミステリー『火車』を映画化した作品。
ストーリー
<日本版>
バブル崩壊後の1992年、けがで休職中の本間刑事(上川隆也)は、遠縁の和也(渡辺大)から失踪した婚約者の彰子(田畑智子)を探してほしいと依頼されます。
そして彰子が以前、自己破産した過去があると聞いた本間。
自己破産の手続きを担当した弁護士の溝口(笹野高史)に会いに行きます。
しかし本間は溝口と話しているうちにある矛盾に気が付くのでした。
<韓国版>
結婚を後1ケ月に控えた獣医師のムンホ(イ・ソンギュン)。
彼は両親へ挨拶するため婚約者のソニョン(キム・ミニ)と車で移動していました。
だが途中で立ち寄ったサービスエリアで、突然消えたソニョン。
警察は家出と決め付けるばかり。
困ったムンホは従兄で元刑事のジョングン(チョ・ソンハ)に依頼します。
調査を進めていくうちに、ソニョンは以前から行方不明であることがわかり、ムンホの婚約者がソニョンとは別人であることも判明するのでした。
<メモ>
日本版は「宮部みゆき原作 ドラマスペシャル『火車』」として放送されました。
【基本情報】
<日本版>『容疑者Xの献身』
▪公開年:2008年
▪監督:西谷弘
▪メインキャスト:
湯川学役 福山雅治
内海薫役 柴咲コウ
草薙俊平役 北村一輝
工藤邦明役 ダンカン
<韓国版>『容疑者X (용의자X)』
▪公開年:2012年
▪監督:パン・ウンジン
▪メインキャスト:
ソッコ役 リュ・スンボム
ファソン役 イ・ヨウォン
ミンボム役 チョ・ジヌン
<トピック>
テレビドラマで大人気となったミステリー作家・東野圭吾の「探偵ガリレオ」シリーズの映画化。
【ストーリー】
<日本版>
新人女性刑事の内海(柴咲コウ)は惨殺死体が発見されて事件の捜査に乗り出します。
捜査を進めていく内海。
そして、被害者の元妻の隣人の石神(堤真一)が、ガリレオこと物理学者の湯川(福山雅治)の大学時代の友人であることが判明するのでした。
内海から事件の相談を受けた湯川。
もしかしたら石神が事件に関わっているのではないかと推理します。
<韓国版>
孤独な高校の数学教師ソッコ(リュ・スンボム)。
楽しみと言えば、アパートの隣人であるファンソン(イ・ヨウォン)が働く店で毎朝弁当を買うことぐらいでした。
ある晩、ソッコは隣の部屋の異変に気が付きます。
ファンソンとめいのユナ(キム・ボラ)が暮らしていた部屋。
実は暴力に耐えかねソウルへと逃げて気きた二人。
そこへファンソンの元夫が見つけて乗り込んで来ていたのです。
<メモ>『容疑者Xの献身』は第134回直木賞に輝いた作品。
【基本情報】
<日本版>『サウス・バウンド』
▪公開年:2007年
▪監督:森田芳光
▪メインキャスト:
上原一郎役 豊川悦司
上原さくら役 天海祐希
上原洋子役 北川景子
上原二郎役 田辺修斗
上原桃子役 松本梨菜
<韓国版>『南に走れ(남쪽으로 튀어)』
▪公開年:2012年
▪監督:イム・スルレ
▪メインキャスト:
チェ・ヘガプ役 キム・ユンソク
アン・ポンヒ役 オ・ヨンス
チェ・ミンジュ役 ハン・イェリ
チェ・ナラ役 ペク・スンファン
<トピック>
原作は奥田英朗の小説。