Agust DとはBTSのSUGA(ミン・ユンギ)がソロで活動する際に使う名称です。
BTSの正式なアルバムにも2曲ソロ曲がありますが、その2曲はあくまでもBTSのSUGAとしての活動。
Agust Dは完全に独立した音楽活動をする際に使用されます。
Agust Dの楽曲は‘‘SoundCloud‘‘というアプリで「mix tape(ミックステープ)」として
無料で誰でも聴くことができます。
ミックステープとは少し曖昧な定義になっていしまいますが、アメリカのヒップホップ文化発祥の楽曲提供方法。
当時はすでにほかのアーティストが発表している音楽を自身の音楽に‘‘無許可‘‘で取り入れ、
それを路上で販売していたらしく、違法行為であることに違いはありませんが殆ど無法地帯の状況でした。
現在では「自身の音楽を広めるため」にミックステープとしてBTS含め多くのアーティストが
SoundCloud等、音楽配信アプリで活動しています。
ではなぜシュガは「Agust D」という名で活動をしているのか…この名前の由来とは…
Agust D、これを逆から読んでみるとD tsugA。
「D」はシュガの出身地である大邱(Daegu)から。「t」は街という英語の‘‘Town‘‘を表しています。
そして「sugA」はユンギのBTSでの活動名‘‘SUGA‘‘。
一見何の関連性も無さそうな名前ですが、よく見るとDTown SUGAになっていたんです!
Agust Dを大体知っていただけたところでAgust Dの発表済みの曲をご紹介します。
現在発表されているのは1つのアルバムのみで、全10曲で構成されています。
2016年8月16日にSoundCloudで曲が、YouTubeでタイトル曲『Agust D』が公開されました。
01. Intro ; Dt sugA (Feat. DJ Friz)
BTSが必ず入れるIntro。
ここでは「DJ Friz」さんがフィーチャリングしてくださっています。
‘‘feat‘‘とはフィーチャリングの略で‘‘特定の人物を際立たせる‘‘という意味。
音楽では客演という意味です。
わかりやすく例えると、自分より大物、先輩にあたる方を自身の楽曲に呼んで出てもらったということになります。
BTSはほかのアーティストとのフィーチャリング作品がかなりあるのでここで押さえておきましょう。
タイトル曲である『Agust D』ではシュガ自身の感情や想いが強く歌詞に出ています。
全体的にシュガのラップの醍醐味であるディスリが主のAgust D。
K-pop 이란 카테고리 날 담기에는 사이즈가 달러
俺をK-popってカテゴリーに入れるにはサイズが違い過ぎる
出典: ameblo.jp
これはシュガ自身、本場アメリカのヒップホップに憧れていることもあり、当時の将来の目標であったり、
韓国で成功した後はアメリカで成功させるという想いがあるのかもしれません。
実際にアメリカではK-POPだけでなくアジアの音楽産業を下に見られているというのが現状です。
ビルボードだけでなく、グラミーにも出演したBTS。
確かにK-POというカテゴリーで卑下するのは勿体無いです。
난 미친놈 비트 위의 루나틱
俺はイカれた奴 ビートの上のルナティック
랩으로 홍콩을 보내는
ラップで香港までイかせる
my tongue technology
出典: ameblo.jp
‘‘lunatic‘‘はSave MEの歌詞でも出てきますが‘‘狂ったやつ‘‘や‘‘精神異常者‘‘という意味です。
古代では月は人を狂わすものとして恐れられてきたため、月(luna)という単語を使っているらしいです。
そして‘‘香港までイカせる‘‘という歌詞。
多くの翻訳動画では「香港まで送る」とされていますが。実は韓国のスラングで‘‘性的に気持ちよくさせる‘‘という
意味を持っています。
少し前の韓国では一般人は貧しく、旅行などはもってのほかでした。
そんな中、韓国から距離も近く、栄えている台湾が憧れの地であったためこのような単語ができあがりました。
最後の‘‘タンテクノロジー‘‘はシュガのラップの一番の魅力である早口ラップを意味します。
ラップの要である舌は、全て筋肉でできているため鍛えれば鍛える程強くなります。
テクノロジーがない=ラップが下手ということになりますので自身の早口ラップを称えた歌詞なんです!
こちらはAgust DとしてMVが公開されたもうひとつの曲。
この曲の歌詞では主に努力や成功というキーワードを中心に歌詞ができています。
自身を天才と称賛するシュガですが、彼も他のBTSメンバーと同じく相当な努力をしたはずです。
特にラッパーとして活躍したという心境の中、アイドルとしてデビューすることになり、
周囲からは馬鹿にされる日々…
当時は相当悔しい想いをしたのではないでしょうか。
シュガは歌詞に皮肉を込めてアンチにお返しするのが定番なので、気になる方はシュガのパートに注目です!
그 동안 적어도 너네 보단 덜 자고 더 움직이며 컸어
少なくともお前よりも寝ずに練習して成長した
아직은 성공의 비법은 몰라도 망하는 비법 잘 알 것 같어
まだ成功の秘訣はわからないけど失敗する方法は知ってるよ
딱 너처럼 놀고 나불대는 게 비법 죽어도 그렇겐 안 살 것 같어
まさにお前みたいに遊び呆けるのが方法 死んでもそんな風に生きたくない
出典: ameblo.jp
BTSのアルバムでは定番のskit。
これもヒップホップ用語で1番と2番の曲が全く違う場合、このskitという繋ぎを入れることで
違った雰囲気に持っていくことができます。
このskitでは実の兄との会話を収録。
シュガは両親からは音楽の道に進むことを反対されたものの、兄だけは成功を信じてくれたらしく
skit内でも兄さんがいなければダメだった。ありがたい存在だったと語っています。
今こうしてBTSシュガとして世界で活躍する姿があるのはこの実の兄のおかげかもしれませんね。
この曲は01~03までの曲調とは一変して、精神的につらかった時期の心情や思い出を歌詞にしています。
歌詞のタイトルの724は大邱のバス停、148はソウルのバス停を表しています。
빡빡이 고딩의 힘찬 발걸음 한 오디션 포스터 앞에 fade out
ハゲ頭の高校生の足取りは ひとつのオーディションポスターの前で fade out
방시혁이 개최한 랩 대회 라네요
バン・シヒョクが開催する ラップ大会だってよ
出典: ameblo.jp
この歌詞の通りシュガのデビュー直前について歌詞にされていることがわかります。
当時シュガは今のような髪型ではなく、短髪でした。
そして偶然見つけたBig Hitのオーディション情報。
ここがシュガの人生のターニングポイントとなりました。
ラップ大会では容易に予選を突破し、見事練習生入りを果たすこととなりました。