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京王線事件で韓国地下鉄での火災が話題に…大邱地下鉄放火事件とは?

アップデート : 2021-11-05

2021年10月31日に京王線で発生した、刺傷事件。さまざまな点にフォーカスが当たり、1週間が経とうとしている今も議論が続いています。そんな中、今、韓国地下鉄が話題になっているのはご存知ですか?今回はその理由と、韓国地下鉄で起きた「大邱地下鉄放火事件」について詳しくお伝えいたします。

京王線事件で韓国地下鉄が話題?

2021年10月31日 ハロウィン。


この日、京王線の電車内で「バットマン」のジョーカーに扮装した男が、刃物を振り回すなどして、17人が重軽傷を負った事件が発生しました。


昨今、電車内での痛ましい事件が増えており、今改めて鉄道のシステムや機能面でのアップデートも求められ始めています。


そんな中、今回の事件を通して「韓国地下鉄」が注目されています。


いったい「韓国地下鉄」に何があるのでしょうか?

なぜ韓国地下鉄に注目が集まっている?

今回の京王線刺傷事件では、緊急時の対処法を知らない乗客が多いのではないか、という点にも焦点が当たりました。


テロが発生した時、火災の時、地震の時、私たちは様々な状況に合わせて対処しなければなりません。


しかし、普段電車に乗って生活しているだけでは、いざという時の対処法を知る機会がなかなかないのが現状です。


こうした問題から、いま、韓国の地下鉄に注目が集まりました。

ポロロが教えてくれる緊急時の対処法

韓国旅行で、地下鉄に乗った事がある方なら、1度は見たことがあるのではないでしょうか?


韓国の地下鉄では、走行中、車内のモニターにさまざまな映像が流れています。


広告やニュース、そして、事故やテロなどが起きた際の緊急時の対処法や、罰則などを教えてくれる映像が定期的に流れています。


緊急時の対処法は、放送される頻度も高く、子供や外国人でもわかるように、簡単なアニメーションで表現しています。


また、韓国の国民的アニメ「ポロロ」を採用しており、誰でも見やすい映像に仕上がっています。


こうした緊急時対策映像が、日本の鉄道にも導入されて欲しいと、今回の事件を通して話題になりました。

大邱地下鉄放火事件(대구 지하철 참사)

実は、韓国にも昔からこういった緊急時対策映像が、車内で流れていたわけではありません。


今回は、韓国が地下鉄について見直すきっかけとなった、大邱地下鉄放火事件をご紹介いたします。

事件の概要

2003年2月18日、大邱地下鉄1号線 中央路駅で放火事件が発生しました。


犯人は、キムデハンという当時50代の男性で、脳卒中の後遺症により、脳に障害が残り、重いうつ病も患っていました。


こうした自身の人生に悲観したキムデハンは、自殺を考えますが、一人で死ぬのは悔しいと感じ、放火に至りました。


キムデハンはソンヒョン駅で第1079列車に乗り、電車が中央路駅に停車しようと徐行している間に、放火しました。


火が燃え広がった時、第1079列車は既に停車していたため、第1079列車の乗客はほぼ助かりましたが、火は反対側の路線に燃え移り、第1080列車が全焼する大火事となりました。


韓国地下鉄史上、最も多くの人命被害を記録した事故として知られており、乗客192人が死亡、148名が負傷しました。


これは、日本でも多く知られる事となった、セウォル号沈没事件の次に多い死亡者数です。

事件後の動き

事件後、地下鉄従事者が事故を隠ぺいしようとしたことや、現場を荒したことなどが明るみとなり、犯人だけでなく、地下鉄従事者も起訴される事態となりました。


それに伴って各鉄道関連機関との連携体制や大型事件・災害時の対応、遺族支援など、鉄道会社の体制やマニュアルが改めて見直されるきっかけとなりました


また、事件を起こした犯人のキムデハンは無期懲役となり、収監されていましたが、翌年、脳卒中による呼吸困難で死亡しました。

日本でもポロロのような映像は導入可能か

実際に日本では、ポロロのような緊急時対策の映像は導入可能なのでしょうか?


韓国のソウル地下鉄は、「韓国鉄道公社」、「ソウル交通公社」、「ソウル市メトロ9号線株式会社」の全3社が運営しています。


対して、東京都は数十社におよぶ鉄道会社が運営しており、鉄道会社ごとに緊急時の仕様やマニュアルも違うため、ソウルのような映像導入は簡単でないことが予想されます。


また、緊急時の車両の状況や、乗客数、天候などによっても対応が変化するため、明確なガイドラインを示しづらいといった鉄道会社側の主張もあるようです。

まとめ

ここまで京王線事件で注目が集まった韓国地下鉄、そして大邱地下鉄放火事件についてお伝えしてきましたが、いかがでしたか?


今まで韓国でも、鉄道の事件や事故が度々あり、その度にアップデートされてきました。


昨今、日本も電車内での事件が続いていますが、全ての方が安心して鉄道に乗れるよう、対策が進んでいくと良いですね。

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