アップデート : 2020-05-14
今年の2月より急速に感染拡大が本格化し、韓国の日常生活に大混乱を促した新型コロナウイルス。学校、語学堂等の集団活動や密集時間が多い学校生活に大きな影響を及ぼした。
新型コロナウイルスの流行で被害を受けた学生たち。
もちろんそれは韓国国内の学生だけでなく、韓国に留学を考えていた方々も同じかと思います。
では現時点で韓国の学校、また語学堂はどのような状況、またコロナ対策をとっているのでしょうか?
韓国の学校で開始されたのはオンライン授業!
まずは受験などを控えている高校3年生や中学3年生からスタート。
その後追って他の学年のオンライン授業を始めることとなりました。
高校3年生、中学3年生は4月9日より開始。
先生と生徒がビデオ通話を通じて授業をするという形のほか、録画されたビデオ教材を鑑賞、また読書感想文などの課題を出すなど様々な形式がとられました。
ちなみに幼稚園は全て休園となりました。
新学期が延期されたことを受けて、大学入試試験などの日程にも変化が。
願書受付、試験日などは全て半月~1カ月ほど後ろ倒しにすることとなりました。
日本のセンター試験のような扱いである、高校生の大学受験・スヌンは
もともと11月19日予定であったものの、現在では12月3日に延期が決定しています。
自宅での作業には欠かせないノートパソコンやタブレット。
リモートワーク、さらに今回オンラインでの新学期が重なったことで需要が急激に増え、供給が追いつかない状況になってしまいました。
またオンライン授業初日にはアクセスが集中したことで授業に参加できないという事態も!
またタブレット端末などは子どものみでの操作が難しく
結局は保護者が横について操作を手伝わなければならないということもしばしば…。
職を持つ保護者には大きな負担となったようです。
では義務教育ではない大学はどのような対策を取ったのでしょうか?
各大学によって日程こそ異なりますが、軒並み新学期は延期。
さらに卒業式や入学オリエンテーションなどのイベントもすべて中止、延期をする大学が相次ぎました。
韓国トップと言われるソウル大学はどのような対策を取ったのでしょうか?
まず行われたのは2週間の開校延期。
もともと2020年3月2日には新学期が始まる予定でしたが、その後3月16日に延期されました。
また渡航歴、また入国制限がされていた国からくるなど一部対象学生に対しては登校中止措置が取れました。
その後もコロナは収まらず、3月いっぱいは全ての授業をオンライン授業で行うと発表。
しかし4月になっても自粛期間であったため、結局は1学期間は全てオンライン、また中間考査なども非対面で行うこととなりました。
ちなみにこうした授業編成に伴い、夏休み、冬休みが今年はほぼほぼ無いかもしれないという噂も…!
目まぐるしく状況が変わるため、学生たちの中でも何がなんやら…という人が多かったようです。
各大学が様々な対策処置を行う一方で大学生たちからは不満の声も。
対面の講義に比べ、オンライン講義ではやはり質などの面で劣ってしまう部分があったためです。
ちなみに全国203の大学在校生を対象にしたアンケートでは
「授業料返還が必要だ」という回答がなんと99.2%を占める割合に!
数カ月にわたり十分な教育を受けられなかったとして、学生が学費を返してほしいと要望する運動、
また大学生訴訟団の募集を始めるとしており、大学に対して全面的に抗議する方針を明らかにしています。
では多くの留学生を抱える語学堂ではどのような対策が取られているのでしょうか?
日本人の留学生が比較的多いと言われる延世(ヨンセ)語学堂の対策は以下の通りです。
・オンライン授業実施
(現時点において、6月8日 ∼ 8月14日夏学期の全日程が非対面リアルタイム授業方式として進行。)
・中間考査等の中止
・新任総長就任式、卒業式をそれぞれ中止 など
また3月よりネット上で韓国語の教材を無料で公開するなどしています。
韓国語が家でも勉強できるように!とサービスしてくれるのはうれしいことですね。
そのほかの語学堂でも延世語学堂と同じような措置が取られています。
弘大(ホンデ)語学堂、また西江(ソガン)語学堂どちらもオンライン授業を実施。
ゴールデンウイーク明けからはどちらも対面式の授業が始まっています。
しかしマスク未着用であれば受講不可、また教職員により体温チェックなども行われています。