アップデート : 2023-11-29
今、韓国で流行している害虫「トコジラミ」。噛まれると激しいかゆみに襲われ、中には発熱をする方もいるようです。そこで今回はトコジラミの対策や噛まれた場合の対処法などをご紹介!また韓国のトコジラミ発生エリアを確認できるサイトもチェックしてみましょう。
今、韓国で流行している「トコジラミ」は、大きさ約5~8ミリ程度の害虫。
別名「南京虫」とも呼ばれ、ベッドやソファーの隙間、カーテンレールや家具の後ろなどに隠れ、夜間を中心に活動します。
動物や人の血液をエサにしているため繁殖力が高く、一度家に入ってしまうと駆除しにくいという厄介な虫。
また嚙まれると激しいかゆみに襲われるのが特徴で、発熱するケースも珍しくありません。
なお、トコジラミは直接床を這って広がるケースもありますが、主にベッドやリネン類、衣類やバッグ、家具などの媒介物を介して感染が広がるのが特徴。
全くエサがない状態でも最大5ヶ月生存する虫のため、長く使っていない部屋から確認されることもあるようです。
【※本記事ではトコジラミの写真を掲載しているため、虫が苦手な方はご注意ください※】
2023年11月頃から韓国で流行している「トコジラミ」。
トコジラミはその昔、日本でも被害が広がっていましたが戦後の殺虫剤の普及や生活環境の改善によって、絶滅寸前まで駆除が進んだと言われています。
韓国でも過去1980年代にトコジラミが確認されていますが、当時の種類は「토종빈대(土地固有のトコジラミ)」。
一方、今回広がっているのは「반날개 빈대(半羽トコジラミ)」という種類で、2021年頃に初めて韓国内で確認されたようです。
半羽トコジラミは本来、熱帯地域に生息している種類ですが、新型コロナの感染対策防止策が解除され「海外旅行に出掛ける韓国人が急増したことで、韓国内に持ち込まれてしまったのでは?」と専門家は推測。
また国際宅配便の増加なども、トコジラミが広がっている理由のひとつと考えられています。
初めて韓国でトコジラミが発見された頃は、オンラインコミュニティなどの掲示板やSNSでも大きな話題を集めました。
実際にトコジラミに噛まれた方が熱心に体験談を共有していた時期もありますが、現在は比較的落ち着いている様子。
一方、日本ではSNSを中心に「韓国旅行を控えるべき」「高級ホテルに泊まるように」なんていう情報が出回っており、中には「韓国からの通販はやめましょう」「韓国から来た段ボールは家の外で開封して」という声も出るほどに・・・。
もちろん、トコジラミの被害に遭いたくないのは韓国人も日本人も同じですが、日本で騒がれているほど韓国ではそこまで騒がれていないという印象も受けます。
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トコジラミに噛まれると、激しいかゆみに襲われるのが特徴です。
噛まれる瞬間は痛みがなく、嚙まれたことに気が付かないケースもありますが、嚙まれてから48時間以内にだんだんとかゆみを感じ、蕁麻疹のように発疹が赤く広がっていく場合も。
また噛まれた跡が長く残ってしまうこともあり、激しいかゆみで眠れなくなるという方もいます。
なお、中には発熱する方やリンパ節が腫れる方もいますが、トコジラミはアレルギー症状は引き起こすものの、毒を発するものではないため吐き気や腹痛などは基本的にありません。
一方で、強いかゆみによって皮膚をかきむしってしまった場合は、そこから細菌による二次感染が広がることもあるので注意しましょう。
冒頭でご紹介したように、トコジラミの多くは媒介物を介して広がっていきます。
そのため旅行の際は下記を参考に、できる限りの対策をしておきましょう。
・ホテルの客室に入ったら、荷物を玄関または浴室に置く
・スーツケースのキャスターなどの隙間も確認する
・ベッドシーツ、マットレス、ベッドの側面や裏を確認する
・荷物は床に置かず、大きなビニール袋に入れるようにする
・帰宅後、衣類などはすぐに洗濯する
・乾燥機を使用して熱消毒をする(50℃なら30分、60℃なら10分程度)
・電気をつけて寝る
・肌の露出を少なくして就寝する
なおトコジラミは成虫、幼虫、卵であっても目視で確認できます。
また黒い点のようなものはトコジラミの糞であり、抜け殻にも注意が必要です。
万全の対策をしても、トコジラミに噛まれてしまった場合は抗ヒスタミン薬などの外服薬でかゆみを抑えましょう。
但し、市販薬では抑えきれないほど激しいかゆみが出ることが多いため、できるだけ早く皮膚科で診察を受けることが大切。
また皮膚をかきむしってしまうと化膿し、跡が残ってしまうこともあるので注意してください。
韓国滞在中に、病気や怪我などで病院に行くことがあります。特に、アレルギーや持病のある方の他に、長期滞在になると定期検診に行く方も多いと思います。そんな時に役立つ病院の利用方法と便利な韓国語をご紹介します☆
もし、韓国の宿泊先でトコジラミを見つけてしまったら、素早くホテルの方に伝えてください。
現在、韓国ではホテルや宿泊施設、チムジルバンなどの施設で「自律防疫」を推進しており、どこでトコジラミが発生したのかを申告する必要があります。
また各地域の保健所はトコジラミが確認された場所で消毒作業を行っており、ホテルや大学の寮、地下鉄などが対象となっています。
なお、ホテルの場合は無料で部屋を取り替えてくれることがほとんどですが、その際にもしっかりとトコジラミの有無を確認するようにしましょう。
一般的な虫であれば「殺虫剤を撒いておけば大丈夫」というケースもありますが、現在韓国で確認されている半羽トコジラミは殺虫剤が効かないと言われています。
市販の殺虫剤の中で「トコジラミ用」と書かれていても、ピレスロイド剤の場合は効果が無いことが分かっています。
一方で、ゴキブリ駆除などに使用されるネオニコチノイド系殺虫剤はトコジラミに効果があると言われていますが、人間に害があるという情報も・・・。
なお、トコジラミは「81度以上の高温に5分以上さらされると死亡する」と言われているため、スチームクリーナーの蒸気が効果的という声もありました。
しっかりと対策をしていても、やっぱりトコジラミに対する不安は消えません。
特に韓国旅行を計画している方は「自分が泊まるエリアでトコジラミが出たのか知りたい」という場合も。
そんな時は「BedBug」というサイトを利用しましょう。
このサイトは韓国でトコジラミが発生した場所をチェックできるサイトで、現時点での発生件数をエリア別に確認することができます。
また使用しているブラウザによって日本語翻訳ができるため、韓国語が分からなくても問題なし。
トコジラミ発生に関連する記事も確認可能で、トコジラミに噛まれた際は報告もできるようになっています。
韓国旅行の予定がある方は、一度サイトをチェックしておくと良いですね。
なお利用に関して登録などの必要はなく、無料で閲覧が可能です。