外国旅行を計画して、現地での支払いのことを考えると不安になったことはありませんか?
そんなとき、旅先の国の事情が知りたいですよね。
今回は韓国旅行者のための、韓国の支払い事情を紹介します。
実は身近な外国である韓国はクレジットカード大国です。
あまり現金を持ち歩かない人が多く、なかには全く持ち歩かない人もいる韓国。
小さな個人のお店の少額決済でも、問題なくクレジットカードを使うことができます。
「これから韓国へ行きたい」という人も、「何度も行っている」という人も必見!
「韓国で主に使われている支払い方法って?」など、知っておきたい韓国の支払い事情についてご紹介します。
一般的に支払い方法には「現金で支払う」と「現金以外の方法を使う」のふたつがあります。
現金以外の方法で支払うことが「キャッシュレス」。
キャッシュレスは支払いが発生するタイミングで「前払い」「即時払い」「後払い」の3種類に分けられます。
「前払い」は日本のSuicaやnanaco、韓国では「Tmoney」。
前持って金額をチャージするプリペイド方式の電子マネーになります。
「即時払い」はデビットカードのように支払いと同時に銀行口座から代金が引き落とされるもの。
「後払い」は、クレジットカードように後日請求される支払い方法。
韓国で最も使用されている決済手段はクレジットカード。
カードやスマートフォンに記録された情報を専用端末で読み取ることで決済が完了します。
※韓国の決済市場はキャッシュレス比率9割、うちクレカが8割(少額の決済もOK)
韓国ではホテル、デパート、免税店、スーパー、コンビニはもちろん、飲食店、マッサージ店、個人商店やタクシーなどもクレジットカードが使えます。
カード大国の韓国で、現金(ウォン)が必要になるのは①~③のときです。
①【交通カード「交通カード(T-moneyカード)」にチャージするとき】
・韓国旅行の必需品、先払い(プリペイド)方式の「交通カード(T-moneyカード)」。
乗車時にタッチするだけで地下鉄やバスの乗り降りができる便利なカードです。
日本のSuicaやPASMOのように事前にお金を入金(チャージ)しておきます。
・T-moneyカードは「T-moneyマーク」の付いている場所やお店(コンビニなど)で使うことができます。
②【明洞などの屋台や露店で食事や買い物をするとき】
・こういうところは現金(ウォン)支払いのみなので、1,000ウォン札(約100円)と10,000ウォン札(約1,000円)を準備すると大丈夫です。
③【個人店(小さな店)の服、カバン、靴屋などで現金払いの方がお得なとき】
・現金で購入した方がお得なときには(小さな個人店)、現金で購入しましょう。
韓国旅行では、クレジットカード払いをメインに現金はサブ払いが良いようです。
※韓国では100円未満のもの1個でもカード払いOK(コンビニなど)
調べてみると、1日5,000円ぐらいを目安に、20,000円から30,000円の現金(10,000円札、5,000円札、1,000札)を持っていく人が多いようです。(金種を分けて持っていくのは外貨両替のためです。)
3. 日本でも広まり始めてる“〇〇ペイ“。韓国では?
日本では増税(消費税10%)が2019年10月から始まったことで、アプリ決済の〇〇ペイが広まっています。
では、韓国ではどのようなアプリ決済があるのでしょうか。
【大韓民国政府系列電子決済】
・제로페이(Zero Pay ゼロペイ)
※政府が行っているZERO Payで消費者が支払った場合、所得控除(最大40%)があったり、公共施設を割引価格で利用できるという特典があります。
【情報媒介サービス会社系列電子決済】
・네이버페이(Naver Pay ネイバーペイ)NAVER
・카카오페이(kakaopay カカオペイ)KakaoTalk
・페이코(PAYCO ペイコ)NHN
※近年、銀行口座に直結できるQRコード決済のKakao Payが注目されるようになっています。
このようにキャッシュレス国家韓国では、現在アプリ決済が普及しています。
4. 韓国はなんでこんなにキャッシュレスが進んでるの?
2018年の韓国のキャッシュレス決済比率は89.1%(世界第1位)、日本は18.4%(第10位)。
なぜ韓国は、こんなにキャッシュレス化がすすんでいるのでしょうか。
【理由】
クレジットカードの利用で消費者や店舗にメリットが得られるような制度を国が作り、積極的に運用したことです。
①韓国版のマイナンバーである「住民登録番号」がクレジットカードと紐づいていること
②1900年代後半に起こった通貨危機のため個人の消費を促したこと
・年間クレジットカード利用額の一部を「所得控除」する減税処置
・クレジットカードの利用控えに「宝くじ」を付ける
③当時問題になっていた小売店による脱税の増加を防ぐこと
・年商240万円以上の小売店のクレジットカード取扱義務化
韓国政府は②と③のの問題を同時に解決するために、キャッシュレス化としてクレジットカード利用を促進しました。
韓国がここまでキャッシュレス文化へとシフトさせたきっかけは何でしょうか。
韓国のキャッシュレス決済の普及は、1990年代後半にさかのぼります。
それは、1997年のアジア通貨危機がキッカケでした。
IMF(国際通貨基金)の管理下に置かれた韓国政府は、様々な経済措置を指示しました。
・財閥体制を無くす為に、多くの財閥を解体
・金融機関のリストラ
・財政再建
政府は景気が大きく落ち込んだ対策(財政再建)として、個人消費を増やすと同時に脱税防止を目的にクレジットカードの利用を推進したのです。
現金で買い物をするよりは、クレジットカードを利用した方が断然お得になる政策を打ち出したのです。
クレジットカードの国民一人当たりの保有枚数は増え、クレジット決済も普及した韓国。
この結果、破綻寸前と言われていた韓国経済はクレジットカード利用でV字回復しました。
「すでに8割はキャッシュレスで支払われている韓国の支払い事情って?」と言うことで、今回紹介してきた韓国のリアル支払い事情!
韓国では、JCB、VISA、Masterなど日本で発行されたクレジットカードを使うことができます。
※JCBは日本のカード会社なので、たまに使えないときがあるそうです。
そこで、できればクレジットカードは2枚以上持っていくことをおすすめ。
またクレジットカードがあれば、韓国のATMで現金(ウォン)を引き出すこともできますよ。
両替所を探す手間もいらないので便利です。
クレジットカードを使いこなして、素敵な韓国旅行を満喫してください。